こんにちは、BIMnobaです!
クリーク・アンド・リバー社 BIMディビジョンは、BIMに特化した人材派遣を中心にBIMモデルの請負事業や
導入コンサル、研修を行っています!
今回、インタビューは、、、
3Dパース、Illustrator、Photoshop…自己投資でスキル習得
――そもそも建築に興味をもつようになったのは?
もともと父親が土木関係に仕事をしていました。学校卒業後は縫製会社に就職しましたが、暇な仕事だったので、バンタンデザイン研究所(以下バンタン)で3Dの建築パースを学ぶ夜間コースに通っていました。
――勉強しながら、いつかその仕事に就こうと思っていた?
職にできたらいいなとは思っていました。3Dパースも学びましたし、IllustratorもPhotoshopも面白そうだなと思って、自己投資して、全部バンタンで教わりました。
――やる気がありますね。
費用はかかったので、自己投資を回収したかったんですよね。アルバイトしながら次の会社を探していましたが、バンタンで3Dパースが結構使えるようになると、補助で入る形で仕事が見つかりました。
――最初の会社にはその実績で、正社員で入社されましたか?
はい。その時は建築CGバースの仕事で、form・Zというソフトでした。でも会社が潰れて、たまたま新聞に黒川紀章建築都市設計事務所(以下黒川)の、しかも私がやっていたCGパースのform・Zというピンポイントな求人広告が載っていて、これならと応募しました。
――ラッキーでしたね。
建築経験はないのに、CGパースを習っていたおかげですよね。ただ入社時に「うちは給料安いですが大丈夫ですか?」と言われました。当時の手取りでかなり少なく、でも修業だと思って入社したので、割り切れました。
――ここから建築業界に足を踏み入れたわけですね?
黒川では、ありとあらゆる物件を、トライ&エラーしながらやらせてもらいました。私はCGオペレーターとCADオペレーターとして入りましたので、業務は、ほぼCG作成。PhotoshopとIllustratorはコンペ図面などの資料作りで使いました。
――当時まだ黒川さんはいた?
はい。六本木の国立新美術館(のコンペ)が取れた時にちょうど入ったので、勢いがありましたね。在職期間は3年ほどですが、帰りはほぼ終電で、今思えば3倍の9年ぐらいいた感覚です。
――建築とパースという点では、ここが一番礎に?
あらゆるパターンがありましたから、内容が一番濃いですね。この経験が次に繋がりました。
Revitはマンツーマンでしっかり習得!
――そしてへ大手ゼネコンの子会社さんへ転職された。CGスキルで入って、こちらでの経験がコアキャリアで、ここでBIMが入ってきますね。2009年の“BIM元年”に、清水建設さんでやり始めた。この頃ARCHICADやBIMに出会った感覚は覚えていますか?
元々BIMはやりたかったのですが、会社ではARCHICADを使っていました。自主的にRevitも講習に行ってBIMの効率化を探っていました。黒川にいた時代にCGとCADの図面の直しを行き来していて、不効率さを実感していたので、BIMを使えば、図面でありながら、3Dでも確認できる利点を実感できました、Revitは習ってみると、ARCHICADより難しいですが、システマティックで良かったです。
――すでにRevitにアンテナを張り、CGや建築にも触れつつ、BIMもやり、2014年まで在職されましたね。次が、大手組織設計事務所でしたが、派遣を選んだのは?
年齢もありましたし、中途で社員になるという選択肢はないと思っていました。派遣であれば、正社員より決まりやすいし、他の会社にするかで迷えますよね。
――当時、Revitができると言ってもなかなか本当に仕事としてできるかわからない状況でしたよね。
この時は、ARCHICADはできましたが、まだRevitはできなくて、単なるCADオペレーターです。その設計事務所ではRevitで新プロジェクトをやるという話だったんです。Revitを習えるという触れ込みに惹かれました。
――例の有名な再開発プロジェクトですもんね。実際にRevitを触った感想はいかがでしたか?
最初の丸1年はまったく触れず、ずっとAutoCADと、途中からIllustratorを使いました。まだ計画やアセスメント段階だったのと、当時は周りにあまりIllustratorができる人がいなかった。Revitは2015年の夏からスタートしたので、1年ぐらいしかやっていません。その代わりマンツーマンで、Autodeskから直々に先生が来て、みっちり学べたのが良かったですね。
BIMに特化したクリーク・アンドリバー社との出会い
――その後がクリーク・アンド・リバー社との出会いですが、当時の印象は?
BIMに特化しているという売りで、ほんとかいな?と思いながら登録しました(笑)。
――それで別の大手組織設計事務所さんを紹介させていただきました。
顔合わせで、先方が「うちはこんなことをやっています」とノリノリでパフォーマンスしてくれて、持参したポートフォリオを見せることもなく仕事が決まりました(笑)。
――お互い通じるものがあったのか、すぐ就業が決まって、そこから3年勤められて。
BIMは一番勉強になりましたし、今でもそれが基礎となっています。
――一番勉強になったのはどんなところですか?
やはり、社員さんがBIMとしての使い方をわかっていて、自分たちで試行錯誤されているところが良いですよね。元々設計をやっていた方たちが(オペレーターでなく)、自ら手を動かしてやっているのはすごいと思いました。
探求心があるCADオペレーターは、BIMでも成長できる
――現在は、端的に言うとどんなお仕事をされていますか?
いろんな会社さんの良いところを見て、それぞれの会社さんにとって一番適切な方法をご紹介する仕事でしょうか。
――黒猫さんはどの会社からもクライアント評価が高いです。、自分でいうのも何かと思いますがなぜだと思いますか?
先方が求めること、知りたいことを提供できているからでしょうか。いろいろな会社さんとお話しているとだいたい皆さん同じようなタイミングで、同じような相談がきます。
――業界全体の流れで、同じことを考えているんですね。横串のような存在だからこそできることってありますよね。
ポイントはBIMの良さがわかるかどうかじゃないですか。私はいかに回り道せず効率よくやろうかとしか考えていないので、逆にルーティンの業務が苦手です。簡単な方法はないか考えようとすると、探したり、作らなければいけませんよね。CADでも同じで、効率の良いやり方を追求できる人は手(仕事)が速いんです。BIMは、言われた通りのやり方が正解とは限らない。AutoCADと違って、3Dとかいろいろな情報を持っているから、複合技なんですよね。CADオペレーターでも速い人はいますが、それは技やツールを駆使しているからで、そういう人がBIMをやればもっと伸びるはずです。違いは探求心があるかどうか。
コロナ禍で変わるコミュニケーション
――これまで弊社の仕事で印象的だったものは?
コロナに入って、BIM360で仕事ができたのがいいですね。今までなら、きっとこれが職種としてコンサルタントだとしても出社していたじゃないですか。打ち合わせも最初の頃だけで、途中から行かなくなりましたし、今の時代に乗っかっていますよね。
――その在宅勤務の可否も含めて、今のRevitやBIMの市場をどう感じていますか?
在宅がゆえに、横の繋がりが悪くなりましたよね。出社していた時なら、社員さんにすぐ聞くこともできたでしょうが。でも、会社にいても会話はチャットの場合もありましたから、成り立っていたんですよね。その延長で、いる場所が自宅なのかどうかぐらいで、そこにビデオも加わった。BIMを初めてやる人には、わからない時にどうするか、対応する場所がないのではないでしょうか。
――その意味では、BIMをやるなら序盤は在宅じゃないほうがいいですか? 聞く環境が作られていればいい?
そうですね。その点では、今担当している会社さんは、在宅勤務の人からもチャットで質問が来ます。ただ、聞いてもいいという情報がどこまで派遣さんに伝わっているか。不安はありますよね。
ただ描くだけでなく、図面の意味を理解できることが大事
――チャットや通信でわざわざだと聞きにくい感じがありますよね。社員に限らず、派遣や我々のような請負企業でも、BIMと建築の繋ぎ役が求められています。まさに黒猫さんの立ち位置ですが、そこに辿り着くために必要なのは?
やはり物件の場数をこなすことですね。商業だけとか病院だけとかじゃなく、私なんてランドスケープから土木も手掛けています。
――それは、やはりBIMだからこそ?
どういう関わり方になるかがわかっていれば、一番良いんじゃないでしょうか。CADオペレーターさんは設計事務所だとやることが限られるから、本当に小さい会社で一通りやっている人のほうが、いろいろなパターンを経験して、伸びるんです。その図面に何か描かれているか、それは何の記号なのか、何を意味するのかがわかっていないと、BIMはそれに直結しているので、まったくわからないはずです。
とにかく実務をこなして、場数を踏むこと!
――BIMに興味はあってもまだ知識が浅くて、あまり自信がない人は、今後どう勉強するのが一番効率的ですか?
無理にでも実務にをやらせてもらうことですね。振り返ってみると、私が良かったのは、いきなり実務物件の業務に投入されたこと。実務物件だとやらざるをえません。補助的な形でもいいから、とりあえず実務物件をやる。いくら給料が低くても、修業だと思って(苦笑)。それが一番速いし、身になります。とにかく考えるより手を動かす。やはり場数なの(笑)。だからこそ、私は黒川に行ったんです。
――BIMをうまく活用できていない会社もあると仰いましたが、会社がBIMをちゃんと導入しているか、どう判断しますか?
私なら、その会社にBIMがわかる担当者がちゃんとついているか、BIMマネージャーなどと呼ばれる人がいるかどうかに尽きると思います。あとは、その会社のキーマンがどんな人かですね。いくらできる人でも、やはり先導してくれる人がいないとつらいでしょう。
――そうですね、その点は、我々は正確な情報を持っていて正確に伝えたいと思っています。では最後に今後の目標は?
もっと皆さんがBIMを使えるように、普及していきたい。やはり聞ける人がいないことがネックだと思います。教えるネタはいっぱいあるんです。来た質問の回答を全部Tipsにまとめていて、もう100項目できていますから。
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