一気通貫サービスで顧客に最適な提案を

中古マンションのリノベーションサービスを主な事業とするリノベる株式会社。２０１０年の創業以来、累計７００を超える案件を手がけてきた。内２４６件は前期（２０１５年度）１年間でこなした実績。さらに、今期はそれ以上となることが見込まれているという。

勢いよく成長を続ける同社。その特長について、設計事業部東日本ユニットマネジャーの安江浩氏は、「ワンストップサービス」と「提携不動産会社との連携」の２つを挙げる。

「当社は、不動産探しから工事・設計、ローンなど一気通貫で対応しています。ですから、お客さまは一つの窓口ですべてのことを相談でき、全体のスケジュールを見とおすことが可能。また、２００社を超える提携不動産会社が豊富な不動産情報を取り揃えているため、幅広い選択肢から、最もお客さまに合う住まいを提供できています」

同サービスは、営業担当が顧客の住みたい場所やライフスタイルをヒアリングするところから始まる。その内容に基づき、マンションが決まり、そこから先が設計事業部の出番だ。現地調査から顧客との打ち合わせ、企画設計、積算書の作成、工事の発注、現場管理など、引き渡しまでの任務は幅広い。基本的に１人が１案件、年間10〜15案件ほどを担当する。

「設計職は、引きこもって図面を書いているイメージを抱かれがちですが、意外と接客業に近いです。スタッフは、人と接することが大好きな、明るいメンバーが揃っています」

顧客の夢を叶える理想の住まいを実現

同社の顧客は、結婚して初めて家を買う若い夫婦が多い。「新居に対して夢いっぱいのお客さまに、理想に合った住まいを提供することにやりがいを感じます。喜んでもらえた時、楽しく生活されていることを知った時のうれしさといったら」と、安江氏は目を輝かせる。

とはいえ、顧客の夢を叶えることは、簡単なことではない。十人十色の好みがあり、こだわりの強さもピンキリだ。「ときには、びっくりするような要望もある」と安江氏。

「例えば、どう見ても狭いスペースに、家族みんなが住めるようなレイアウトを、とか。その時は、二段ベッドを造作するなどして、スペースをうまく活用しました。それが、案外子供たちにウケたんです。決して自分の考えを押しつけることなく、お客さまに目線を合わせます。お客さまのことを知りながら、自由度高く創意工夫できるのリノベーションの醍醐味かもしれません」

また、「どんなに頑張っても、私たちの力だけでいいものはつくれない」という思いから、施工業者との連携も大切にしている。安江氏は、「クオリティに高い意識をもって施工していただくために、こちらも図面をしっかりつくりこんで渡すようにしています」と、普段心がけていることを話してくれた。

子供を迎える部屋 （神奈川県川崎市／2015年）
築18年の3LDKのマンション。ゆくゆくは子供に個室ス ペースを用意したいと考え、子供が学齢期になるまでは 2LDKで、読書好きの夫の書斎兼ワークスペースを用 意。将来はそれを仕切って2人分の子供部屋にする前 提で、照明設備なども確保

当然、社内のスタッフの意識も高い。同社は、「リノベるバリュー」という31の行動指針を掲げており、仕事において大事にすべき考え方を共有している。とりわけ２つの合言葉が、設計事業部の価値観を強く表す。「一つは、『明るいバカ』。仕事をするうえで、守りに入ってばかりではダメ。明るい仲間がいたほうが、楽しく働けますよね。もう一つは、『マーケットイン』。これは、〝モノ中心〞に考えるのではなく、ユーザーが欲しいと思うものをつくるという決意を表しています」

そんな設計事業部では、より多くの顧客の夢を叶えるべく、新鋭を待っている。

「今、全体のクオリティの底上げをしたいと考えています。新しいものに取り組みたい、もっといいものをつくりたい、という意識の高い人がいれば一緒に働きたいです。あと、特殊な知識をもっている人がいても面白い。広い視点で、クオリティを向上するためのアイデアを発信してもらえたらうれしいです。そして、さらに多くのお客さまに理想の住まいを提供していきたいと思っています」