世界に誇る最高水準の建設・設計技術で、グローバル・プロジェクトに果敢に挑戦
株式会社日立建設設計
企画から、一貫したサービスを提供
日立製作所のグループ会社として、今年創業50周年を迎える同社は、建築設計のほか、ファシリティマネジメント、エンジニアリング業務をコア事業としている。
「建築プロジェクトの企画・構想から設計、発注・契約、監理・引渡、保全まで、高い技術力に基づく一貫したサービスを提供できるのが、当社の大きな特徴の一つです」昨年3月まで設計部の部長を務め、現在は中国現地法人の日立建設設計諮詢(上海)有限公司で総経理に任ずる矢吹義典氏はそう説明する。
約290名の社員のうち、設計部門には160名ほどが在籍営業部門なども含めて、一級建築士の資格保有者は、140名ほどになる。日立グループ関連の仕事を多く手がけてきたこともあり、同社は生産、物流施設に圧倒的な実績を持ち、現在でも全体の6割はそうした案件が占める。「国内では、それ以外に、官公庁発注による学校などの案件も、比較的多い」そうだ。グループ会社の海外進出をサポートするかたちで切り開き、積み上げた海外での実績が、日系企業を中心に38以上の国と地域、229件に及ぶというグローバル展開も、同社ならでは。しかも、果たすべき役割は“設計の支援”にとどまらない。
- 真の“グローバル人財”を育成
真の“グローバル人財”を育成
これだけ積極的な海外展開を図っていながら、同社には「海外事業部」といった組織はない。「重要なのは『日本か海外か』ではなく、そのプロジェクトに当社がどうかかわるか、ということ。限られた人財を生かすためにも、国の内外を問わず、案件ごとに設計者を中心に適材を集めてチームをつくる、という発想で取り組みます」
そのためには、「“海外要員”“人財”育成のために、若手を積極的に海外に出す。ではなく、日本でも海外でも同じように力を発揮できる人が必要なんですね。当社では、それを真の“グローバル人財”と考えています」と語る。
「グループ企業の海外オフィスに席をもらい、共同で受注活動に取り組むOJTが基本です。やはり、国内にいていくら“グローバル”を叫んでいても、血肉にはなりません。若いうちに外の空気に触れて、日本との文化や商習慣の違いを体感するとともに、生きた語学力を身につけてもらいたいと考えています
同時に、設計者としての技能向上に向け、建築士の資格取得を強力に支援している。「会社独自の研修を行うほか、合格したら予備校受講料の一部を負担することになっています。海外での研修も、資格を取った人から優先的に行ってもらうことにしているんですよ」事業の拡大に伴い、人員は継続的に採用中。「さらなるグローバル化を見据え、外国人も積極的に採用していきたいですね。帰国子女の方も大歓迎です」
求めるのは、「どんな環境でもやり抜くタフな人」だという。「全国の支店、海外のプロジェクト、どこに配属されてもバイタリティを持って仕事ができる、したい、という方が欲しいですね。日立グループの一員として、とにかくいろんな場所でいろんなことにかかわれるのが意匠に特化した事務所との違い。そうした点でも、大きなやりがいを感じられる職場だと思います」
- 矢吹義典
Yoshinori Yabuki 1980年、宮城県古川工業高等学校卒業後、株式会社日立建設設計入社。
入社以来、本社、ロンドン、横浜などを拠点としながら、一貫して
設計部にて設計業務に従事してきた。
2014年4月、日立建設設計諮詢(上海)有限公司の総経理に就任。一級建築士。