アトリエ系から組織系へ。求めたのは、技術者としてのさらなる成長。
Aさん30代男性(中堅設計事務所へ転職)
希望の転職を叶え、新天地で活躍中の社員を紹介する本シリーズ。第1回目は、新卒でアトリエ系建築設計事務所に入社して以来、設計者として活躍。その後、中堅計事務所へと活躍の場を変えた、Aさんに話を聞きました。
やりたいことと同時に、
ワークライフバランスが叶った。
入社の決め手の一つに働き方を考え直したかったと話すAさん。
「業務の内容はもちろんなのですが、業務時間などの労働環境を考慮し、社員ひとりひとりの働き方とプライベートを大切にしていると感じたからです。前職で朝から晩まで常にハードワークだった僕ですが、今では定時で帰ることがほとんど、休日もしっかり休んでいます」
生活スタイルは180度変わったという。
「休みの日は、興味のある展覧会を見に行ったり、建築探訪をしています。最近だとオープンしたばかりの「日比谷ミッドタウン」を見に行きました。今までは作家の作品的な建築が好きだったのですが、今は仕事にも関わるランドスケープ・アーキテクトに惹かれることが多いです。仕事へのアイデアも浮かびますし、半分仕事っぽいですけど、仕事とは違って新鮮ですね」
現職の設計事務所は以前の事務所より規模は大きいものの、総社員70人くらいの規模の会社だ。
「現職の設計事務所はコミュニケーションも取りやすく、フランクに話しができる環境です。事務所内にさまざまな分野の担当者がいるので、気軽に相談でき、よりよい建物づくりにつながっていると思います。社内コミュニケーションといえば、社内にフットサルのチームがあって、僕もちょくちょく参加させてもらいます。もしかしたらサッカー経験者だから採用されたのかもしれないですね(笑)」
設計者としてキャリアを積み今後どう進むべきかを考える上で、自身の働き方を考えるのは重要なこと。それを実現できる会社に出会うのは運命といっても過言ではない。
「入社してまだ間もないですが、集合住宅(マンション)の設計を現在担当しています。それは希望していた都市計画の再開発にも関係しているので、大きなやりがいを感じます。これまでとは比較できない程の大規模かつ複雑な現場がいっぱいあり、技術者として成長できる機会がどんどんあるのでこれからも精進して経験を積んでいきたいですね。
ワークライフバランスが良くなったおかげで仕事へのモチベーションはグッとあがりました。
設計のおもしろさは、自分が関わったものが具体的なかたちになるところですが、竣工するまで色々な人と関わっていくプロセスも楽しい瞬間です」
働く人が満足できるバランスが、どこにあるのかを見定めることはとても大変だ。面白い仕事をやりたいと願う人が多い反面、労働環境に見合っていないケースも少なくない。優先順位を整理したからこそ、自ずと希望の未来が見えてきたAさん。転職先を考える上で、クリーク・アンド・リバー社と相談する中でジレンマを感じることもしばしばあったそうだ。そんな悩みを解消したいま、Aさんは仕事とプライベート、どちらの充実も叶えている。
「今後はランドスケープに関わる仕事の経験値をあげて行きたいと思っています。社会を取り巻く環境は想像以上のスピードで徐々に変わり始めています。その課題と向き合い、設計を通じて、これからの時代に合ったライフスタイルを後押しするのが、僕らの役割。そんな仕事ができるよう、目標を持ちながら前向きに日々仕事に取り組んでいます」
Aさん 30代 男性
地方国公立大学大学院卒業後、アトリエ系建築設計事務所にて約6年勤務。
アーキテクトエージェンシーからの紹介で2018年、現職の中堅設計事務所へ転職