多くの人々に使われる、大きな建築を、細部にこだわりながらつくり続けたい
日建設計 設計部門 ダイレクター 土屋哲夫
常に最高を目指し、絶対に手を抜かない
2006年、東京スカイツリー設計の声がかかった。周囲から「土屋が担当ならダメになるのでは」とも言われたが、ご存知のとおり本プロジェクトは東京の新たなランドマークとしてかたちとなり、今日も見事な姿を我々に見せてくれている
「6年にもおよんだこのプロジェクトは想像を絶する大変さでしたが、その苦労を上回る様々な経験、学びを私に与えてくれたと思っています」
土屋氏はこの時、東京スカイツリーの足元にある墨田区営押上駅前自転車駐車場の設計も担当している。東京スカイツリーと同じ鉄骨造でありながら、スケール感の異なる建築を同時平行して設計したことも、大いに勉強になったという。
その後、YKK80ビルの設計を担当し、20年にはザ・リッツ・カールトン日光が竣工する予定だ。日建設計を代表するプロジェクトが続くのは、常に最高を目指し、手を抜かない土屋氏への信頼と期待の証であろう。
「ビルディングタイプへのこだわりはなくなりました。どんなものでも面白くできると思えるようになったから(笑)。今の夢は、一つでも多くの設計をかたちにすること。ヨーロッパで大きな美術館をつくれたら、最高ですね」
- 土屋哲夫
つちや・てつお 1970年、山梨県生まれ。
94年、東京大学大学院工学系研究科修了後、株式会社日建設計入社。
99年、イエール大学大学院修了後、SOM New Yorkに勤務。
2000年の帰国後、日建設計に復帰、現在に至る。
環境設備デザイン賞優秀賞、日本建築士連合会賞優秀賞、日事連建築賞優秀賞、日本建築家協会賞など受賞多数。
- 株式会社日建設計
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